僕の書いたハードカバー本 「クラウド」が2009年2月23日に発売になります。
前回(第二世代B2B)から8年ぶりの単行本です。
そもそもこの本を書こうと思ったのは、グーグルの検索技術に関する賛美本が世にあふれていたからです。そういったたぐいの本を見るたびに──それはグーグルの姿の片面でしかない──と感じ、そこから....「検索ビジネスに触れないグーグルの本を書いてみよう」という考えにとりつかれました。それはクラウド・ビジネスの解説です。
この本はグーグルの幹部に正面からインタビューはしていません。もし正式なインタビュー(たとえば「御社のクラウド戦略を教えてください」と言った質問)をすれば、上場企業ですから建前の回答が帰ってきます。それでも聞いた話は書かなければなりません。そんな建前の話をこの本には入れたくありませんでした。
ですからグーグルの周辺を歩き回り、外堀を埋めるようにして取材しました。また、セールスフォースのような会社も追っかけました。大昔のゼネラル・マジックなどにも触れました。コンピュータ業界からクラウドを見るだけでなく、通信業界からの視点を常に入れました。そういう意味では、一種の思考実験的なアプローチが基本と言えます。
本書の後半は、グーグルの話ではなく、グーグルが主役の一人になるであろうクラウド・ビジネス時代(2015年の姿)を解説することに主題がありました。
そして、ニューヨークからシリコンバレーに移り住んで10年目になり、そろそろシリコンバレーの話を書いてもいいかな?と思った事も本を書く理由のひとつです。アメリカの中でも異質なシリコンバレーの雰囲気をできるだけ盛り込んで見たつもりです。
もちろん、クラウドと言うタイトルが示すとおりクラウド・コンピューティングの話でもありますが、コンピュータ業界だけの話に終わらせないようにしました。つまり、クラウド・コンピューティングを超えたもっと広い視野を目指しました。成功しているかどうかはわかりませんが、通信業界や家電業界、サービス業界、そして一般企業の経営者や実務者にも読んでいただけるように書いてみたつもりです。
面白い本ですから、皆さん是非読んでみてください。
詳しい目次などはここを見てください。
小池良次(www.ryojikoike.com)
米CATV業界第4位のチャーター(Charter Communications)が会社更生法を申請する。同社は以前から経営不振に悩む一方、約210億ドルあまりの長期債務も抱えていた。
同社の筆頭株主はポール・アレン氏。マイクロソフトの共同設立者で有名だが、同時に「彼の手を出すビジネスはうまく行かない」との評判も良く聞かれる・・・てな冗談はさておき、米CATV業界を見るとコムキャストやタイムワーナーケーブル、コックス、ブライトハウスなど大手は、電話などの通信事業に参入し、積極的な事業多角化を進めてきた。しかし、チャーターはそうした積極派に加担せず、独自路線を取っていたが、それがこの不況で裏目に出たようだ。
CATV業界は、広告の減少と加入者の伸び悩みに苦しんでいる。特に、チャーターは顧客対応が見劣りし、利用者からの評判も高くなかったことが知られている。
同社は4月始めまでに会社更生法を申請し、事業再建に取り組むが、ポール・アレン氏が筆頭株主であることは替わらない。
小池良次(www.ryojikoike.com)